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飛鳥井千砂『サムシングブルー』

サムシングブルー (集英社文庫)サムシングブルー (集英社文庫)
(2012/06/26)
飛鳥井 千砂

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結婚を意識していた恋人と別れたばかりの梨香に、高校時代の彼氏と親友の結婚招待状が届く。二人が付き合っていたことも知らなかった梨香は、ショックを隠しつつ当時の仲間達と結婚祝いを贈ることに、というお話。

今の主人公と、高校時代のエピソードが交互に語られます。
結婚して随分経ちますし、繊細な乙女でもない約五十おっさんですから、私がこんなこと書いてもどこまで説得力があるかわかりませんが、
こういう心理を描くと作者は上手いなぁ、と思うところ。

ウェディングドレス姿で『どこか勝ち誇ったような、「してやったり」と思っているような顔』の広告を、主人公が睨みつける場面が出て来ますが、
そういえば昔、友人(男)の結婚式で撮られた、新婦が顔だけ振り返って肩越しにVサインをしている写真が、まさに「してやったり」という顔でした。新婦のことはほとんど知らなかったのですが、あ、性格悪そうな女、とか思ったものです。
特に恋人もいないと、何故か結婚を「競争」とか「勝ち負け」とか「損得」とか思っちゃう時期が有るんですよね。でも、まあ、ハシカみたいなもので、真剣に考える相手が出来ると、そんなものではないと多くの人が気づくのですが。
ただ、いつまでも気づかない人も一部いて、あんまり幸福そうで無かったりして、くだんの友人も、いつの間にか離婚していて再婚していて今は幸せそうにしていますが、あの元新婦はどうしているだろう?まだ結婚をレースだと思って暮らしているんだろうか。

主人公や友人達がここまで周りを気にするところとか、正直わからないのですが、それはテーマに関わる部分というよりは世代間の違いかもしれません。
主人公が元カレや今カレと別れた理由、というのもイマイチよくわかりません。私が男だからなのか、単に作者が苦手なところなのか。
あと、この表紙はちょっとなぁ……余りにもイメージ限定すぎて。応援旗の前の写真のイラスト、とかの方がよかったような。

ちょっと世代間ギャップを感じないわけではないですが、昔のちょっと甘酸っぱいところや、二十代後半の恋愛のなにかになどを思い出して、楽しみました。
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