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横関大『再会』


再会 (講談社文庫)再会 (講談社文庫)
(2012/08/10)
横関 大

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幼馴染の小学生四人組は、ある経緯から手にした拳銃をタイムカプセルに入れ埋めてしまう。
それから23年後、彼らの住んでいた街で、その拳銃を使った殺人事件が起こる。別れた夫婦、刑事、被害者の弟として再会した4人。誰が拳銃を掘り出したのか?何のために?
というお話。第56回江戸川乱歩賞受賞作。

舞台は良かったんですけどねぇ……という感じ。
事件は二つ。ひとつは今、ひとつは過去、二つが上手く絡めば面白かったのですが、ここがイマイチしっくり来ない。あるひとりの捜査員がしつこく食い下がって過去の事件を暴くのですが(なぜ彼がそこまで頑張ったのかは書かれますが)、よく考えれば、過去の事件を突きまわさなくても今の事件は解決できます。
また、何で今なんだろう?という疑問もちらほら。舞台が整って何年も経ってから事件が起こるわけですが、その何年間かこの小さな街で顔も合わせず、何も起こらず、何で過ごせたんだろう?確かに事の起こるきっかけは描かれますが、それがいかにも小さく感じました。
そもそも私だったら、こんな経験をしていたらこの街に帰ってこないでしょう。つまりそもそも舞台が整わない。
……それじゃ話が始まらないか。

解説には「完成度の高さ」について書かれていましたが、正直なところ、取り立てて良かったようには思えませんでした。もっとも、解説氏も「乱歩賞受賞作としては八年ぶりにテレビドラマ化」を完成度の高さの証左に挙げているくらいなので、どこまで本気で書いているのか疑問符が付きますが。
読んで損したとは思いませんが、乱歩賞の期待値よりは低めでした。

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