FC2ブログ

原尞『そして夜は甦る』


そして夜は甦る (ハヤカワ文庫 JA (501))そして夜は甦る (ハヤカワ文庫 JA (501))
(1995/04)
原 りょう

商品詳細を見る


新宿の高層ビル街の外れに事務所を構える私立探偵沢崎のもとに、ルポライターの佐伯を探す男が訪ねてくる。同じく佐伯に関する仕事の依頼が入り、沢崎は事件へ巻き込まれていく……というお話。

今更あらすじを書くまでもないでしょう。作者の長編デビュー作で多くのファンを獲得しました。
今まで読んでなかったことに我ながら呆れ気味で手にとったわけですが、はっきりとは思い出せないのですが、随分前、多分二十年以上前にハードカバーで読んでいるかも。まぁ、最後までストーリーを思い出せなかったのですから、初読も同然なのですが。
作者も認めている通り、チャンドラーファンがチャンドラーみたいな話を書きたかった、というものです。特に最初の方のこれみよがしにハードボイルドしているところは、かえってハードボイルドや作者の良さを殺してしまうような、鼻につく感じでした。そこを越えるとよい感じになるんですけど。
ただ、事件の「Why」の部分になると「ちょっと大人の話じゃないでしょう、これ」というレベル。折角そこへ行くまでが良い感じの大人の話だったというのに。

そういえば、作中に出てくる都知事は石原慎太郎氏を彷彿とさせますが、この話が出版されたのは1988年。一方、石原都知事が誕生したのは1999年。
今読むと人物描写を端折るために借りてきたような感じになってしまってますが、発表された当時は、これはこれで斬新だったのかもしれません。

ハードボイルド好き、特に翻訳物のハードボイルド好きならば楽しめると思います。

関連記事
スポンサーサイト

Comment

Comment Form
公開設定

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。