有栖川有栖『ダリの繭』

ダリの繭 (角川文庫―角川ミステリーコンペティション)ダリの繭 (角川文庫―角川ミステリーコンペティション)
(1993/12)
有栖川 有栖

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サルバドール・ダリに心酔し、自ら『ダリ髭』も生やしていた宝石チェーン店社長 堂条秀一が、別荘に据えた『現代の繭』フロートカプセルの中で、髭が剃られ死体で発見された。
臨床犯罪学者 火村英生とその記録者・推理小説家の有栖川有栖が事件に挑む、というお話。

作者が初期によく書いたパズル物です。火村英生を探偵とするシリーズ物の二作目(らしい)。
随分昔、作者がデビューの頃に、作中人物 有栖川有栖を主人公にした話を結構読んだ記憶があるのですが、火村というシリーズキャラは全く記憶にない、と思ったら、私が読んだのは有栖が学生だった頃のエピソードばかりだったみたいです。本作で有栖は、もう作家になっています。
作者の書くものとしては可もなく不可もなく、平均的な作品でした。シリーズ物としては初めて読んだので、あらかじめのキャラ萌えもなく、ファンの方よりは少々テンションが低い評価かもしれません。火村の人となりとか、有栖の作家ボヤキとか、シリーズ好きにはアピールするところかも。

この本、1993年の文庫の初版を古本で読んだのですが(なので、実際私が読んだ本の表紙は↑↑ではありません)、前の持ち主が物持ちが良い方だったらしく、本の間に挟まれている しおりや広告も当時のままでした。
しおりの広告はTBS系金曜ドラマ「徹底的に愛は…」主演 仙道敦子/吉田栄作。見てなかったので内容は知りません。
広告は「角川ミステリーコンペ開催」。「あなたの一票がグランプリを決める!!」とのことで、エントリーされた13作品の中に本作も入っていました。賞金総額1,000万円で、500万円はグランプリ作家へ、残り500万円相当の賞品が投票した読者へ、とのこと。1993年ならバブルも弾けたばかりで「まだまだ大丈夫」と思っていた人も多かったのか、豪気な内容です。
このコンペの結果は、なかなか微妙な話になるのですが、そこはGoogle先生にでも訊いてください。この本には応募葉書も残っていたのですが、アンケート設問を読んだだけで、あれ?となりそうなものですけどね。
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