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森見登美彦『きつねのはなし』


きつねのはなし (新潮文庫)きつねのはなし (新潮文庫)
(2009/06/27)
森見 登美彦

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古道具屋でアルバイトを始めた私。奇妙な客の屋敷を訪ねるうちに取り込まれていく『きつねのはなし』。
波瀾万丈の人生の先輩と私の交流と別れ『果実の中の龍』。
家庭教師の私と教え子とその友人たちと通り魔の話『魔』。
祖父の通夜に集まった親戚たちと奇妙だった祖父の話『水神』。
四篇からなる短篇集。連作というわけではありませんが、京都の街、出てくる店や人が重なったりして、世界を共有しています。

怪談とまではいきませんが、ちょっと怖い説話やお伽話のような内容です。ある意味お化けが出るより怖いかも。
前に読んだ、『太陽の塔』『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』とは、随分趣が違います。こちらを期待していると肩透かしでしょう。ただ『水神』に出てくる樋口家は、フワフワそこらを漂っちゃう仙人の樋口さんと何か関係があるんでしょうか?
旅行で行くだけで住んだことの無い者にとっては、こういうダークな少々怖い話は、古い因縁めいたものが澱のように積み重なったような(当社イメージ)京都にピッタリだと思ってしまいます。当の京都人にとっては迷惑な勘違いでしょうが。

面白く読みました。

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