恩田陸『ライオンハート』


ライオンハート (新潮文庫)ライオンハート (新潮文庫)
(2004/01)
恩田 陸

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作者自身の言葉を借りれば「擦れ違いSFメロドラマ」。ある男女が時間と空間を超えて出会って分かれる、ある意味ただそれだけの話です。でも、何とも言葉にできない空気と雰囲気が流れています。
日本人は一切出てきません。文章も翻訳小説のようです。

この本を読んで、萩尾望都の『ポーの一族』を思い出しました。
勿論二つの話は「時間と空間を超える」ということ以外には、関連するものは何もありませんが、
私にとっては、『エアハート嬢の到着』の章に出てくるエリザベスは『エヴァンズの遺書』でロジャーに話しかけるメリーベルのようですし、物語全体が『ランプトンは語る』のよう。
そんな訳で『ポーの一族』も再読。違う話なのに、やっぱり二つの話は姉妹のように手触りが似ている気がしました。
それにしても『ポーの一族』から、ずいぶん時間が経ったんだなと改めて感慨に耽ってしまいます。『小鳥の巣』では東ドイツはキーワードですが、既に世界に東ドイツはありません。

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