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室谷克実『日韓がタブーにする半島の歴史』

日韓がタブーにする半島の歴史 (新潮新書)日韓がタブーにする半島の歴史 (新潮新書)
(2010/04)
室谷 克実

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古代日本は朝鮮半島からの先進文化を学んで国を発展させた、という日本人の「常識中の常識」に「本当?」と言ってみる本。

朝鮮半島の正史『三国史記』や野史『三国遺事』を読み解いて、「常識中の常識」は違うのでは?と書いていく前半部分は、面白い。
半島経由の稲作伝搬説は否定されつつあること、歴史学者の説明で乱暴なものが少なくないこと(例えば「資料には南と書いてあるけど、該当するものがないから、これは北の間違いだろう」なんてことを平気で唱えたりする。とてもじゃないが、資料から真実を引き出すという態度じゃないでしょう?)などから、
私自身は以前からしっくり来ないと感じていた部分が、収まりがよく説明されている。特に、半島の南部にはいろいろな人達が雑居していた、と考えるところなどは、いろいろな資料に対して矛盾が小さい。

ただ、

後半の「(現代の)韓国人は日本人のことを淫猥だと言う」なんて辺りから、ちょっとがっかりになってしまう。
筆者はずいぶん前に韓国にいたことがあり、その頃嫌なことがずいぶんあったんだろうなぁ、とは想像できるし、そのことそのものを憤るのもわからないでもないが、だからと言って、歴史に対する無知を現代に絡めて書くのはどうかと思う。歴史を知らないことと、現代の韓国人の日本人に対する誤解・偏見は、実は関連があるとしても分けて論じないと、相手や自分が変わるきっかけとはならず、(たとえそれが真実であっても)単なる悪口にしかならないでしょう。

この後半があるために、前半の部分も色褪せてしまいました。
残念。

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