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アーシュラ・K・ル・グイン『闇の左手』


闇の左手 (ハヤカワ文庫 SF (252))闇の左手 (ハヤカワ文庫 SF (252))
(1978/09)
アーシュラ・K・ル・グィン

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(↑この表紙、いいなぁ。私が読んだのは別な表紙のものです)
両性具有の人類の末裔の住む惑星<冬>へ、人類の同盟エクーメンの使節として外交関係を開こうとやってきたゲンリー・アイ。なかなか使命が進まないうちに陰謀に巻き込まれ……というお話。

作者ル・グインの出世作。ル・グインは最近だとゲド戦記の方が有名でしょうか。この話はもはや古典ですが、読んだことがありませんでした。
分類すればSFですが、ファンタジーに近い。指輪物語の影響もちらほら。ただ、中身はポリティカルスリラーだったりします。
この話は1969年に発表されましたが、やはり当時の社会状況の影響は拭えません。例えばガリバー旅行記が童話の形を借りながら当時の政治状況を皮肉ってみせたように、この話も両性具有に男女同権の理想を仮託しているような気がしないでもない。二つの国が登場しますが、片方は資本主義、もう一方は社会主義のアナロジィなんでしょう。両国はライバルで小競り合いをしているし、「共生地区」なんて言葉も出てくるし。

読んでいる最中は、萩尾望都の『東の地平 西の永遠』を思い出しました。きっと影響を受けたんだろうなぁと思って再読しましたが、あまり似ていませんでした。
うーん、印象っていい加減。
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