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三崎亜記『となり町戦争』


となり町戦争 (集英社文庫)となり町戦争 (集英社文庫)
(2006/12/15)
三崎 亜記

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主人公の僕は町の広報紙で、自分の町と となり町との戦争が始まったことを知る。そのうち戦争参加の任命書が届いて……というお話。
映画にもなったそうなので(本の帯についてました)御存知の方も多いかも。

終章まで読み終えて一番最初に思ったのは「これは困った」。別に「困る」ことはないんだけど、一番最初に思い浮かんだ言葉が「これは困った」。
主人公は終始戦争について賛成も反対もせず、どちかというと「よくわからない」もしくは「無関心」。任命書をもらって向き合わざるを得なくなってからも、知ろうとしている様子も稀薄(ゼロではないけど)、もしくは「知ろうとしているようには見えない」。
でも、そういった無関心に物語の主眼を置いているというわけでもなく、何かを寓話的に書いているというわけでもなく、勿論戦争アクション物なわけでもない。終わりの方で、何か彼なりの捉え方をしたようなのだけど、それもよく(私には)伝わらないまま、プツンと終戦を迎える。

で、先に発表されたハードカバー版にはなかった別章が文庫版の最後には追加されている。これを読んでやっと「なんとなく」「ぼんやりと」この話が向かっていた方向が見えたような「気がする」。ただ、別章はずいぶん後に追加されたものだろうし(つまり物語の最初の意図とは違っているかもしれない)、見えた気がしたものが本当に著者の意図したものだったのかは、わからない。

面白い題材だと思ったが、正直、とらえどころが無く、よくわからなかった。

で、本編とは直接関係ない話。

その1
となり町戦争は「地域活性化のために」地方自治体の事業として行われる、と説明されている。読んでいる私は「荒唐無稽」とか思う。
ところが、たった百年くらい前の政治家や文化人は、自国の「国威高揚」「民族団結」のために他国と戦争を行うべきだ、と堂々と公の場で主張することが多々あった、ということを知る。そんなことを考えている人がいるとは思っていたが、堂々と公の場で主張することが社会的に許されていたとは知らなかった。
今も世界のどこかには、この設定を「荒唐無稽」と思ってない人がいるかもしれない。

その2
三崎亜記って男性だったんですね。名前から女性だと思い込んでいて、著者近影をみて、おや、まぁ。
若いのかと思えばそうでもない。その割には話はナイーブだ。

その3
映画。原田知世はともかく、江口洋介はないだろう江口は、と思ったら、結構そういう意見の人は多かった模様。妻夫木聡のような、もう少し優男系の方が似合ったろうに。
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