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塩野七生『わが友マキャヴェッリ』


わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡〈1〉 (新潮文庫)わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡〈1〉 (新潮文庫)
(2010/04/24)
塩野 七生

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ルネサンス発祥の地 フィレンツェに生まれ、官僚、歴史家、喜劇作者として生きたマキャヴェッリの生涯を通して、フィレンツェの繁栄と衰退を俯瞰したお話。
↑の本は今入手出来る新潮文庫の三分冊のものですが、私は1992年発行の中公文庫の一冊もので読みました。

マキャヴェッリといえば、歴史で習った、君子は目的のためには手段を選ばなくてよい、みたいはことしか知らず、彼が官僚だったことも、日本では唯一(?)知られているマキャヴェリズムがどんな経緯で出てきたのかも知りませんでした。
文そのものは、いつもの塩野節ですから、好きな方は安心して読めます。
この本では、マキャヴェッリの生涯とフィレンツェの生涯が描かれたはずなのですが、マキャヴェッリは日本のサラリーマンみたいだし、フィレンツェのダメぶりはこれまた日本の政府みたい。
数百年の時を経て、何か不思議な感じがしました。

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塩野七生『ルネサンスの女たち』

ルネサンスの女たち (中公文庫)ルネサンスの女たち (中公文庫)
(1996/06)
塩野 七生

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ルネサンス期のイタリアに生きた女性四人の生涯を通して、この時代の歴史を描く本。
読み慣れている方にはお馴染みの、当時の記録を基に、小説よりは歴史書っぽく、歴史書よりはエンターテイメントに書かれた、いつもの塩野七生節です。
ただ、調べてみたら、この本が塩野さんのデビュー作でした。確かに多少文末が妙なところがありましたが、それは当時の文脈の流行りだったんだろう、とか思ってました。デビュー作からこの完成度。すごいというか、ブレないというか。
塩野さんの本が好きな身としては安心できます。

取り上げられるのは「イザベッラ・デステ」「ルクレツィア・ボルジア」「カテリーナ・スフォルツァ」「カテリーナ・コルネール」の四人。知ってます?私は知りませんでした。日本人が習う世界史ではローマ帝国が分裂した後、フランス革命まですっ飛びますからね。ルネサンス期は文化としては習っても、社会情勢はさっぱり。まぁ、仕方ないところもありますけど(全部やっていたら大変過ぎ)。

随分前に読んだ塩野さんの『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』がとても面白かったのですが、今さらながら、先にこちらを読んでから『チェーザレ〜』を読めばよかった、とちょっと残念。
ファンタジー系のライトノベルやRPG好きな方は、中世からルネサンス期の欧州史は読むと楽しいですよ。ああ、あの話のネタはこれだったのか、なんて発見が満載。
塩野さんの大作『ローマ人の物語』の文庫版も、今月最後が刊行されました。私はハンニバル戦記あたり(5,6巻?)まで読んだところで、これはまとめて読みたいと思いだして、今は各巻を収集するだけで老後の楽しみに積んで有ります。